北アルプス登山道等維持連絡協議会では、中部山岳国立公園の山岳部を訪れる登山者が安全で快適な登山ができるよう登山道等の維持補修や周辺環境の保全に取り組んでいます。
「北アルプストレイルプログラム = 利用者参加制度」は、中部山岳国立公園南部地域山岳部における利用者参加制度のあり方検討会において、持続可能な登山道維持の実現を目指し検討を進めているものです。
北アルプスの登山道は、山小屋を中心とした関係者の労力と資金、それらを支援する行政の取組によって維持されてきました。近年、ヘリコプター輸送費の上昇や登山道被害の増加、コロナ禍など、環境の変化により、これまでの枠組で登山道を維持し続けることが難しくなっています。そこで、利用者の皆様に登山道維持の現状を正しくお伝えしたうえで、皆様からの協力や参加により登山道を維持していく新たな制度について検討を行っています。
本地域では「北アルプス登山道等維持連絡協議会」が関係者により構成されています。自治体や民間事業者による負担金を元に各担当小屋に予算が分配されています。また、協議会予算とは別に行政の予算で補修事業や施設の整備を行っているところもあります、一方、登山道維持はこれらだけでは補うことができず、毎年山小屋の「収益からの持ち出し」が発生しています。